それが一体なんであるのか、それを横で見ていた男にはわからない。
だから、見ていた男は言う。お前はそうやって砂浜に書いているが、そんなものは波がくればすぐに消えてしまうだろう。
書いていた男は、そうだ、そうだとも、と答えた。
見ていた男が憮然とし、だったらどうしてそんなものを書いているんだ、誰も見てもいないし、そもそもよくわからないものじゃないか、と言った。
20秒の間。書いていた男は、もしかしたら、宇宙から宇宙人が見ているかもしれないじゃないかと言って笑った。
次の日も男は砂浜で、画やら言葉やら文章やらを書いていた。
そこに昨日の男が現れ、またオマエは今日もそこにいて、そんなものを書いているのか?と言うので、
書いていた男は顔も上げず、だったらオマエは何のために、そこにいるんだ?と答えた。
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